君のトビラを。・1

 プロローグ「遺言」

『君のトビラを。』は不思議系コメディ(ナニソレ。)です。
 なのにのっけから暗いですね〜(笑)
 暗いというか、しんみり?
 しかもなかなか重たい題材を扱っています。
 朔の祖父母もなかなかの高齢に差し掛かっているので、今は元気でもこの先どうなるか分かりません。
 今は別居ですが、その時どうするのか。
 一体誰がどう面倒を看るのか。
 今の社会、この問題はすべての人に大なり小なり突き付けられた問題ではないでしょうか。

 そんな現代を生きる夏紀たち。
 そして祖父は亡くなり、奇妙な遺言だけが遺されます。

 夏紀に託されたのは、古いドアノブ。
 それがこの物語の一大重要アイテムなのですが……

 そのドアノブがどうして不思議な力を持っているのか、
 それをどうして夏紀の祖父が持っていたのか、
 それがどうして夏紀に受け継がれたのか……

 それらの謎は、果たして明らかにされる日がくるのでしょうか??

 作者の朔でさえ判りません!!

 この物語は、適当さとノリと勢いをビミョーなバランスでブレンドしつつ作ってますから!!(断言)

 そんなわけで、続く第1章からはややハイテンションに物語は進行します。


 「衝撃の体験」1

 夏紀は紫ノ宮学園高等部の1年生。
『セイレーン』の翔琉や麻樹の同級生です。クラスは違いますが。
 そして夏紀の幼馴染兼親友・優也の登場。
 やっぱり同級生で、特理(特別理科コース)クラスの生徒です。

 紫の宮学園高等部のモデルは、朔の母校です。
 普通科の中に特別進学クラスとして「国際コース」と「特別理科コース」があるという設定です。
 2年生からはそれに、美大を目指す「芸術コース」も加わります。
 さらに普通科の他には音楽科もあります。

 夏紀や『セイレーン』の面々は、普通科の普通クラスです。

 夏紀がドアノブの鑑定をしてもらいに行ったのは、御影ヶ丘。
『追憶』の外伝「在りし日の記憶」で、聡佑や小舟が珊瑚の帯留などを購入した界隈です。
 古道具屋や茶道具屋、文具屋などが建ち並ぶ一郭。
 しかしそこへ向かう途中で道に迷い、いろんなこと(笑)があって座り込んでしまったのが、
 老舗和菓子屋「桔梗屋長兵衛」の店前。
 この和菓子屋さんは、守屋家が代々贔屓にしている和菓子屋として『追憶』にも登場しています。

 ……こうやって、他の作品とリンクさせて遊ぶのが楽しいんだよなぁ♪(笑)

 そういうのがどんどん増えていった結果、
 劇場の作品群は「T市シリーズ」(《テト》、『天満月の夢』など)と、
「天印市シリーズ」(『セイレーン』『追憶』『夏桜祭』『君のトビラを。』)
 に大別できるようになりました。

 現在休止中の『祥子と希硝』はちょっと毛色が違うけれど、祥子バージョンの方なら「天印市シリーズ」に含まれるし。

『黎明の世界』は異世界3部作の第1部なので、ゆくゆくはまた別のジャンルとして確立する予定です。

 おおっと。また話が脱線してるよ。
 えーと、優也は一旦登場したものの、彼が活躍?するのは2幕の予定です。
 ここでは顔見世程度。
 そして次に第2の主人公・藤村修平が登場します。

 クラスメイトではあれど、特に友達と呼べるような間柄でもない夏紀と藤村。
 そんなふたりを結び付けたのは、不思議な不思議なドアノブで……。

 と、そんな感じですかね?(笑)

 ふたりの関係はと言えば、
 泰然自若とした藤村と、ひとりでキャンキャン吠えまくる小型犬・夏紀と言いますか(笑)

 物語は、このふたりが次々とアリエナイ体験をする、という感じで展開していく予定です。
 さてその中で、ふたりの友情は育まれていくのでしょうか?
 それとも決定的な亀裂が入ってしまうのでしょうか?

 さてさてどうなるか、朔にも判りません(笑)