《テト》T・1

「或る朝の風景」

 写真は、ミラノのスフォルツェスコ城です。
 元領主の館で今は博物館になっているのも、
 テトで使っている設定通りです。
 ちなみに朔がここを訪れたのも、朝でした(笑)

 朔は思い立ったらすぐに行動するタチなので、
 この《閑古鳥の啼く朝に》を立ち上げた時も先のことなど考えていませんでした。
 そもそも、ホームページの作り方なんて知るはずもなく、
 AOLさんのブログはシートを選んでタイトルを記入するだけという簡単なものでしたが、
 それすら…もういっぱいいっぱいでした(笑)

 サイトの名前は、
「閑古鳥が啼くような寂れたホームページでいいや」という思いからでした(笑)
 それから「朝に」とあるように、朝に開いたのです。
 なのに…「或る朝の風景」の投稿時間は18:10。

 ハイ。
 午前中に立ち上げたはいいものの、何を書いたらいいのか解りませんでした……
 無計画の極みと言うか……

 でも公開は始まっているわけで、
 何も書いていないにも関わらずカウンターは増えていき……
 正直あせりました(笑)

 イタリアの写真を使って、それに合わせた物語を書こう。

 それははじめから決まっていました。
 それから、テトを主人公に、もう一度テトをムーンを主人公にしよう。
 そう思い……

 何度か試行錯誤して結局ボツになったお話は、
 テトがムーンに宛てた手紙をF地区に隠し、それを知ったタキが妙なコトをするなと怒る、
 というものでした(笑)

 なんとなく、タキは生まれていました。
 名前の由来は「天満月の夢」の裏話にある通り。

 テトがムーンに手紙を書く、というのは
 『天満月の夢』のラストを意識してやってみようと思ったのですが……
 何度書き直しても上手くいかず、
 そうこうしているうちに時間ばかりが過ぎ、
 焦りに焦って書いたお話が「或る朝の風景」です(笑)

 読み返してみると、テトの性格が…今と随分違いますね(笑)
 話の雰囲気自体も、まだ方向性が定まらないなんとも宙ぶらりんな感じです。
 

「いつもの放課後」

 写真は、ヴェニスの裏路地です。
 この奥にあるレストランで、美味しいフリットミストを食べました♪

 2話目になって、少しずつテトの性格が表れてきているような。
 タバッキは…たしかTABACCI。
 日本語に直訳すれば「TABACCO」だから…タバコ屋さん?
 イタリアのタバッキは作品の中にあるように、切手や葉書、地下鉄の切符を買ったりする所です。
 カッサのタバッキはかなり変わってますけど。

 カッサのタバッキが風変わりなのは、朔の願望の表れです。
 こんな店があったらいいのに〜、という。

 テトのこれまた一風変わったおかしな飲み物は…適当に考えました。
 おいしい…気はしませんね(笑) ひたすら甘いと思います。
 
 テトの友達、ミラン。
 名前の由来は「MILANO=ミラノ」です。

 テトとミラン、かなりの確率で振り回すのがテト、ついていくのがミランだと思われます(笑)


「F地区」
 写真は、ヴェニス。
 水上タクシーから撮った一場面。

 具体的なT市の描写が出てきた回。
 実はT市の造りは、ローマや京都のように2本の地下鉄がクロスしている点を除けば、
 朔の生まれ育った故郷に類似しています。
 朔の出身地に関しては、『天満月の夢』の著者プロフィールにある通り。
 どこだか知りたい方は、本を買って下さい(笑)
 あの街には、大通りを北上すれば海洋博物館ではなく
 お城と県民ホール、歴史資料館がありました。
 F地区、という名称も実在し(?)、
 海に面しているところも、そのまんまです(笑)

 さてこのお話では、1話でボツになった、テトが手紙を置きに行く、
 というエピソードがあります。
 『天満月の夢』と深くリンクしていることも、読んで下さった方なら誰でも気付くと思います。


《テト》シリーズTの初期は、まずお気に入りの写真があって、
 それからその写真に合わせてお話を作っていました。

 本当は、すぐにムーンがもう一度T市にやってくる予定だったにも関わらず、
 そのイメージに合う写真がなかったものですから
 ムーンの登場が遅れに遅れ……
 そしてとうとう次回から、少しずつ主役の座を月華に奪われてゆくのですな。

 哀れ、ムーン……。