《テト》T・4

「伝言」

 《閑古鳥の啼く朝に》での公開は
 『天満月の夢』よりも《テト》Tの方がはやかったので…
 今更ながら、こんなところでテトとムーンの繋がりを匂わせています。

 今考えると、やっぱり公開順序を間違えたかな。という感じです。
 でも《閑古鳥の啼く朝に》をはじめた時はまだ選考途中だったので、
 勝手に『天満月の夢』を公開していいものかわからなかったので……

 でもここでムーンのことがちらっと出てくることから、
 この時点ではまだ朔はムーンを第二の主人公と考えていることがわかります。

 具体的な伝言の手段ですが、
 コレ、結構気に入っていたのにその後忘れてしまって
 活かしきれませんでした……(^-^;)

 また別のお話で使おうかな。


「はじまり

 ここまで話を書いといて、今更「はじまり」も何もないだろう…
 という感じのこのタイトル。

 たぶん、このお話から本腰を入れて連載していくことを考えたんだと思います。
 なぜ断言できないのかと言うと、ご多分にもれず当時の記憶がないからです。

 この回でようやくAliceやグランドクロスの説明が出てきますね。
 この設定は『天満月の夢』から引き継いでいるので、
 朔の中では自明のことだったのですが……
 読んで下さっている方にしてみれば、説明遅いよ!!という感じ…ですよね、やはり。
 すいません(笑)

 ところで朔は、この回で致命的な間違いを犯しています。
 故意だった、というのも半分くらいありますが。

 誰にも指摘されなかったので、放置してます。
 一応終盤で、救済処置はとったつもりですが。


「そして」 

 このお話は、「はじまり」と合わせて一回分だったのですが、2500字以内に収まらず
 2回に分けた結果生まれたので…なんともテキトーなタイトルです。

 写真は、京都府立植物園で撮った睡蓮。

 さてさて、テトはまた不思議な世界に迷いこんだわけですが。
 行き先は『天満月の夢』にも出てくる《時の館》になりました。
 女神の噴水や庭園に関しては、より詳しい描写がなされています。
 結構お気に入りの庭園です。


「切符」

 写真は、ヴァチカン市国のサン・ピエトロ寺院です。
 朔がここを訪れ、帰国して一月しないうちに、前ローマ法王が亡くなりました。
 そっか〜、あの時、この中にいたんだなぁとちょっと感慨にふけってみる。

 そういえば、あの手風琴はいつまで《時の館》に置かれているんでしょうね。
 ヒスイがハルシオンと共に年に一度しか戻ってこないのなら…
 壊れた手風琴を置いておくのに何か意味はあるのか…
 と自分の書いた話ながら、今、疑問に感じました(笑)

 台座から落ちた紙の文句。
 今だから明かしますが、"白き光の御影"とは、エアのことです。
 なんとなくぼんやりと、
 月の世界から戻ってくる時の場面が頭に浮かんでいたんだと思います。

 またまたノインに追いかけられるテトと、それを助けようとするエアの構図が。

 名前を忘れるな、という警告は
 月の世界の住人たちの、本名を語らないという設定をどうにか消化したかった結果です。
 この話を書いてる時点で、テトが名前と一緒に記憶をなくしていく…
 というイメージが生まれていたんでしょうね。

 ちなみに、テトが手に入れた切符の座席番号は
 またしてもこの話を書いていた時間になっています(笑)