《テト》T・6

「その頃」

 きゃー、読み返して蒼褪めました。
 ディーハが…今と全然違いますね……
 あまりにも差がありすぎるので、手直ししておきます。
 おお、コワ……。

 遅刻に対する概念?屁理屈?も、本来ならタキが言いそう。
 彼は王様気質なので(笑)

 さて、ここから数話、主人公はタキになります。
 なぜなら…朔が、月に行ったテトを具体的に想像できなかったからです(笑)
 悪い言い方をすれば、これは時間稼ぎとも言えますね。
 朔は構成というものを考えないので、自分でも先が読めません。
 なので、なんとなく、こうなりました。


「F地区へ」

 何も考えていないから、話に詰まることもままあります。
 この回もそうでした(笑)

 テトはいないし、《光の涙》もないし、港に集まってどうするんだろう月華……
 そう思っっていたら、月華は勝手に「おもしろいものが見れる」とか言い出すし。
 もうだれかを月から連れてくるしかない。と思い、
 最初はムーンがやって来る予定でした。
 でも、そうするとテトが月に行った時、ムーンがいないと話がややこしくなるな。と思って
 書き直しました。

 
「ルッカ」

 書き直した結果生まれたのが、ルッカです。
 ムーンの友達ってどんな子だろう。
 いろんなタイプをシュミレーションして、とうとう
 気が強い・独占欲も強い・ムーンだけには優しい・負けず嫌い
 なルッカになりました。
 名前の由来は、ルカです。

 今となっては、結構なお気に入りです。
 書いてる時は、月の話とT市の話と、バランスが取り難くて
 なんでルッカなんか出したんだろ……と思いましたが(笑)

 倉庫街に取り残されたタキとルッカの会話の場面。
 タキも相当気が強く譲歩を知らない性格なのに、ルッカには強く出られないのは、
 もしかしたら、テトがどこに行ったか知ってるかも?という思いがあるからです(笑)
 普段のタキなら、容赦なく泣かせてでも、失礼な態度は許さないでしょうね。
 テトのために下手に出るタキ。
 個人的に好きです(笑)


「誰か夢だと言ってくれ」

 憎たらしいほど冷静なルッカに翻弄されるタキの回。
 ときに、ルッカは低血圧ですねぇ。
 朔は低血圧というものがよく解らないのですが。
 こんな感じで合ってるのか?と思いながら書きました。

 ところで、なぜルッカとテトの姿が入れ替わったのか、
 そして、時計の説明ですが。

 これは……どうも不味かった…ですかね? 
 やっぱり説明不足?
『天満月の夢』を読んでいないと、解らないでしょうか???

 どうも朔は、自分が知っていて他人が知らないことを説明するのが苦手なようです。
 書き手としては致命傷だよなぁと思います。
 朔の頭の中は、頭の回転が速い、と言うよりは論理の飛躍が激しく、
 順序立てて考えるよりは、思い付きを拾ってパッパと進んでいきます。
 川の上を滑る、飛び石のように。
 日常生活の中でも、突然話題が飛ぶので友達に驚かれます。
 朔の中では、前後でちゃんと繋がっているのですが。

 ええと、ここできちんと説明しておきますと、
 《時計》はタキが言うようにIDカードのようなものだと思って下さい。
 1つとして同じモノはなく、誰もが1つ持っているものです。
 勿論、固体を識別するための手段ともなります。

『天満月の夢』では、ムーンの《時計》がなぜか地球の世界に紛れ込み、それがテトの《時計》にも影響を与えて、ふたりは冒険の旅に出ました。
 なぜそうなったのかは解りませんが、《テト》Tでは、それはテトが月の女神の寵愛を受けているからだろう、と後半で意味付けています。
 たぶん、テトは月と親和性が強いのです。

《テト》Tでは、テトとルッカの《時計》がすり替わってしまいました。
 IDカードが違えば、認証システムは正しく機能しません。
 誰もが、テトのIDカードを持つルッカを「テト」だと認識します。
 但し、不思議な石《光の涙》を持つタキだけが、正しい判断を下すことができる。
 そういう仕組みです。

 お解り頂けたでしょうか?