《テト》U

*ティッツィ座*
 「新学期」

 ≪テト≫1での反省を踏まえ、新しくオムニバス形式ではじめた第2部です。
 長野まゆみさんの世界観、特に『カンパネルラ』をねらって書いたこのお話。
 夜の劇場、不思議な演目、夢と現実の境目…
 そんなものを詰め込みたかったのですが…
 やはり朔の書く物語は朔の物語にしかなりませんでした。というお話です。
 なんだそれ。

 第2部では、T市を創りこんでいきますよ。
 Aliceでクロスする地下鉄や、その沿線、学校、臨海地域、P地区…
 そんなところを舞台に物語を広げていきたいと思います。

 さて、シオの登場です。
 タキとは正反対の人物として設定しました。
 大人びていて、優等生で、でも裏ではいろいろ…という。
 タキとシオと、ふたりで今後どう成長していくか、朔も楽しみにしています。


 「夜の歌劇場」

 さて人形芝居の演目ですが…かなり適当です。
 ただ単に「雨」と「風」と「鳥」という漢字が好きなだけです。
 「雨」と「風」は、『夏桜祭』にも出て来ます。
 ま、それだけ好きな字だということです。
 本当に単にそれだけ。

 地下室を通って外へ抜け出すテトですが、詳しくは≪テト≫Tの2−Uをどうぞ。

 ティッツィ座のモデルは、ミラノのスカラ座(オペラ劇場)です。
 外観のモデルではなく、大聖堂(ドゥオモ)からガッレリアを抜けた先にある、
 市庁舎と向かいあっている、などの位置関係が。
 (スカラ座の写真は写真館で公開しているので、良かったら見て下さい。)


 「雨鳥と風鳥」

 とうとう人形芝居がはじまるわけですが…
 これが長野まゆみさんの世界だと、観客席を埋める子供たちは
 孵化しそこねた鳥の魂(?)だったり、猫だったりするのでしょうが…
 朔はそこまで考えてませんでした。
 なんとなくです。
 それでいいのか、朔よ……

 雨鳥と風鳥のふたりの少年は、後々現実の世界にも登場させるかもです。
 かも、というか、当初はそのつもりで書いていました。
 これからのテトの不思議ワールドを広げてくれる、キーパーソンになるはずが…
 さて今後はどうなるんでしょうね?
 その役目は、「実況! カッサのタバッキ3」に登場した少年に引き継がれる可能性が大です。
 ああ、はやく物語を作りたい……
 

2006/4/5  13:56